こうずる

I

こうずる【困ずる】

(1)どうしてよいかわからず悩む。

「道無きかと～・ずる体(テイ)なりしが/鉄仮面（涙香）」

(2)疲れる。

「～・じてうちねぶれば/枕草子 7」

II

こうずる【薨ずる】

身分の高い人が死ぬ。 特に， 皇族や三位(サンミ)以上の人が死ぬ。 薨去する。

III

こうずる【講ずる】

(1)書物・学問などについて， 意味内容などを説明する。 講義する。

「孔孟の書を～・ぜしめ/日本開化小史（卯吉）」

(2)問題を解決するための手段・方法を考えて実施する。

「対策を～・ずる」「葉子の心を翻へす手段を～・ずる/或る女（武郎）」

(3)（「媾ずる」とも書く）和解する。

「和を～・ずる」

→ こうじる（講）

(4)詩歌の会で， 作品をよみあげる。 披講する。

「詩歌～・じ侍りけるに/千載（賀詞）」

IV

こうずる【高ずる・昂ずる】

(1)程度がはなはだしくなる。

「彼女への思いが～・ずる」「趣味が～・じて本業となる」

(2)病勢がつのる。 病気がひどくなる。

「病が～・ずる」

→ こうじる（高）